日本には4種類の企業形態があります。一般的には株式会社と有限会社がほとんどです。日本企業の構成員には、企業が損失を出した場合の責任の形態が二種類あります。有限責任と無限責任です。有限責任の場合、出資した分の額までしか責任を負いませんが、無限責任の場合は損失がなくなるまで自己の資産を弁済に充てないといけません。
株式会社
株式会社(かぶしきがいしゃ)とは、日本の会社法に基づいて設立される会社形態で、株式と呼ばれる細分化された社員権を有する有限責任の社員(株主)のみから成るものの事である。出資者たる株主は出資額に応じて株式を取得し、配当により利益を得る。つまり株式市場から資金調達をし、株主に利益を配当する企業を株式会社と呼びます。有限責任の出資者、つまり株主からなります。
有限会社
有限責任の出資からなります。中小企業に適した企業形態です。
※会社法の改正で現在は有限会社を設立できません。
ただし、改正以前から有限会社だった場合、そのまま以前と同様に有限会社と名乗るか、株式会社に変更してもよいことになっています。
合資会社
有限責任と無限責任の出資者からなります。大陸法上の会社形態で、コンメンダに由来する有限責任社員と無限責任社員から構成される組合類似の組織を有するのが特徴です。日本の他、フランス、ドイツ、米国ルイジアナ州などの大陸法諸国において認められる制度でありますが、英米法においてもリミテッド・パートナーシップと呼ばれる類似の企業形態が制定されています。日本法の法令用語としては日本の会社法上のものを指す場合と、類似の形態の外国会社を含む場合とがあります。日本法上の合資会社は、英語表記ではlimited partnership companyなどとされます。
合名会社
無限責任を負った社員のみで構成される会社です。無限責任を負う社員のみから構成される会社形態。日本の会社法においては持分会社の一類型とされています。合名会社の商号中には、「合名会社」という文字を用いなければならないルールがあります。合名会社は、会社法が用意する四つの会社類型の中で最も原初的なもので、個人事業の事業主が複数人になり、共同事業化した状態を想定した会社形態です。合名会社を構成する社員は出資をして業務も執行する機能資本家(経営に自ら携わる出資者)であり、企業の所有と経営が一致していなければなりません。社員は、無限責任を負い、原則として各自が業務を執行し、会社を代表します。家族、相互の信頼が醸成された仲間など、意思疎通の密な固定された小人数による経営に向いていますが、社員間の関係が損なわれれば、事業の運営が混乱する危険性もあります。